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AccuSEIS Omni〜永年の名機の終売に際して〜
地震収録装置AccuSEIS Omniは2002年にDatol-100,200の後継機として発売されました。
AccuSEISと言うブランド名は「正確な地震観測」を意味する accurate seismometry から作られ、他にもサーボ型センサー113,203、計測震度計Cygnus、次世代収録機Centoの名前にも冠されています。
Omniという名前にはネットワーク時代の地震計としてより良い地震観測に寄り添うべく「なんでもできる」を目指した開発の思いが込められており、弊社初のデジタル収録機として地震観測を支えたDatolシリーズをさらに発展させ、より正確で便利な観測を提供すべく、
- 記録精度を16bitから24bitへ
- 収録装置に記録された時刻ではなくAD変換するタイミングをGPSに同期
- LAN対応
- 地震記録だけでなく常時連続波形データを収録
- 保管している連続データを用いてトリガがかからなかった波形データを地震後に取り出す後トリガ機能
など、現在の地震観測の標準となる当時最先端の機能を搭載しました。ADCのGPS同期、LAN対応したことにより日本全国に渡る広範囲で正確な観測網の構築が可能になり、またDatol-200で実現した多収録機を連結する機能を引き継ぎ最大180chの超大規模システムにも対応しています。
様々な地震観測に対する需要に応えるべく派生機として、表示画面を搭載し取り扱いを向上させた小規模観測向けOmni-KIIplus、震度計測に特化することで低価格を実現した計測震度計Cygnus、防水対応したOmni-WP(特注品)なども開発されました。
Omniは派生機も含めて原子力施設やダム、電力関連施設、空港、研究所の地震観測網、震度情報ネットワーク等、多くの観測点でご採用いただき地震観測を支えています。
今年度を持ちまして永年の名機「AccuSEIS Omni」の受注を終了させていただきますが、今後はOmniの良いところを引き継ぎ発展させた収録機「AccuSEIS Cento」がより良い地震観測を支えてまいります。
今後も100年続く老舗地震計メーカーとしてより一層地震観測に寄り添い、より良い製品の開発販売、観測現場へのサポートを追求して参ります。ますますのご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2002年発売以来ご愛顧いただいておりました地震収録装置【AccuSEIS Omni】ですが、2022年3月末日を持ちまして新規の受注を終了させて頂くこととなりました。今後は既に発売しております後継機【AccuSEIS Cento】をご検討ください。